何蕎麦?

ノーグルメブログ

きのうの話(読書と孤独のグルメ)

こんにちは。

 

昨日から年末休みで、たくさん時間があります。

昨日は、本を読んで、孤独のグルメを見ました。

 

静かな雨 (文春文庫)

静かな雨 (文春文庫)

 

 

宮下奈都さん「静かな雨」

 

宮下さんの小説は何冊か読んでいますが、どれも優しくて温かくて、とてもいい。

 

「静かな雨」は、宮下さんのデビュー作ですが、題材、登場人物、すごく攻めているなと思いました。

心に響く言葉がいくつもありました。

 

事故で高次脳機能障害になる女性と、その女性を好きな主人公の男性。男性の目線で書かれた小説です。

女性は事故後の記憶が、毎日リセットされます。

 

この本は薄くて、1~2時間で読めます。

ただ、怠け者の私には薄過ぎます。

 

大きなテーマの薄い本は、読んでいる時も読み終わった後も、考えることが多くて頭がいっぱいになってしまいます。

私が持った疑問の多くは、語られることはありませんでした。

 

人間は今だけを生きるのは難しいと改めて思いました。

今を生きつつ、積み重ねた過去を糧に、全部未来につながっていく。

 

できていたことが突然できなくなる辛さはどんなものなんだろう。

覚えておきたい人や言葉、景色や感情はどこにいってしまうんだろう。

 

いろんなことを考えて読んだ1冊でした。

 

 

西加奈子さん「炎上する君」

 

炎上する君 (角川文庫)

炎上する君 (角川文庫)

  • 作者:西 加奈子
  • 発売日: 2012/11/22
  • メディア: 文庫
 

 

西さんの書く小説は力強さを感じることが多いです。

 

「炎上する君」は8つの物語からなる短編小説です。

何年も前にも読みましたが、覚えている話もあれば、全く忘れている話もありました。

 

本のタイトルにもなっている「炎上する君」はやっぱりいいです。

 

内容は、非現実的ですが、気持ちがまっすぐ伝わってきます。

その熱量は色褪せることなく前向きになれるので、西さんは本当にすごい。

 

 

孤独のグルメは、昨日再放送でけっこう長い時間やっていました。

 

美味しそうなのと、心の声や初めてのお店での迷いが共感できます。

優柔不断な私はメニューを選ぶのにすぐに決まりません。なので、この番組のお店選びもメニュー選びも楽しいです。

ただ、1人で外食して1食2000円以上使うなんて私にはあり得ないです。

 

何年も前ですが、ファミレスに1人で来て、ビールとオムライスとステーキとフライドポテトを注文していた人が印象に残っています。

 

まず、ファミレスに1人で行くのってなかなかハードルが高いんですよね。

駅の近くでカウンターがあるような所なら平気ですが、ファミレスは今まで1人で行ったことはないです。

 

4人テーブル席に1人で、好きなものを好きなだけ食べる20代くらいの男性が、すごく贅沢をしているように見えました。

見ていて、こちらもちょっと豊かな気分になれました。彼にとっての1つの楽しみなんだと思います。

 

お腹がすいていて、ガッツリ食べたい時にファミレス、ファストフードで、私ならセットでいかにお得なものを選ぶかがポイントです。

 

セットにならない単品のオムライス(約800円)とステーキ(約1000円)

ステーキと白米をセットにすればプラス150円くらいで済むのに、あえての単品同士なんて、もしかしたら一生しない選択かもしれません。

 

孤独のグルメの注文もそれに似たものを感じます。値段を気にせずに、食べたいものを食べたいタイミングで注文する。

ちょっとした夢を体験してくれているところにも、魅力が詰まっているのかもしれません。

 

今日は何を見て過ごそうか…

 

なんでもない1日を積み重ねて、やりたいことをやる。

何かに熱くなったり、楽しみを見つける。

実は贅沢な日々を送っているのかもしれません。

 

今年最後ということで、お世話になりました。

 

読んでいただき、ありがとうございました。