きのうの話(読書と孤独のグルメ)
こんにちは。
昨日から年末休みで、たくさん時間があります。
昨日は、本を読んで、孤独のグルメを見ました。
宮下奈都さん「静かな雨」
宮下さんの小説は何冊か読んでいますが、どれも優しくて温かくて、とてもいい。
「静かな雨」は、宮下さんのデビュー作ですが、題材、登場人物、すごく攻めているなと思いました。
心に響く言葉がいくつもありました。
事故で高次脳機能障害になる女性と、その女性を好きな主人公の男性。男性の目線で書かれた小説です。
女性は事故後の記憶が、毎日リセットされます。
この本は薄くて、1~2時間で読めます。
ただ、怠け者の私には薄過ぎます。
大きなテーマの薄い本は、読んでいる時も読み終わった後も、考えることが多くて頭がいっぱいになってしまいます。
私が持った疑問の多くは、語られることはありませんでした。
人間は今だけを生きるのは難しいと改めて思いました。
今を生きつつ、積み重ねた過去を糧に、全部未来につながっていく。
できていたことが突然できなくなる辛さはどんなものなんだろう。
覚えておきたい人や言葉、景色や感情はどこにいってしまうんだろう。
いろんなことを考えて読んだ1冊でした。
西加奈子さん「炎上する君」
西さんの書く小説は力強さを感じることが多いです。
「炎上する君」は8つの物語からなる短編小説です。
何年も前にも読みましたが、覚えている話もあれば、全く忘れている話もありました。
本のタイトルにもなっている「炎上する君」はやっぱりいいです。
内容は、非現実的ですが、気持ちがまっすぐ伝わってきます。
その熱量は色褪せることなく前向きになれるので、西さんは本当にすごい。
孤独のグルメは、昨日再放送でけっこう長い時間やっていました。
美味しそうなのと、心の声や初めてのお店での迷いが共感できます。
優柔不断な私はメニューを選ぶのにすぐに決まりません。なので、この番組のお店選びもメニュー選びも楽しいです。
ただ、1人で外食して1食2000円以上使うなんて私にはあり得ないです。
何年も前ですが、ファミレスに1人で来て、ビールとオムライスとステーキとフライドポテトを注文していた人が印象に残っています。
まず、ファミレスに1人で行くのってなかなかハードルが高いんですよね。
駅の近くでカウンターがあるような所なら平気ですが、ファミレスは今まで1人で行ったことはないです。
4人テーブル席に1人で、好きなものを好きなだけ食べる20代くらいの男性が、すごく贅沢をしているように見えました。
見ていて、こちらもちょっと豊かな気分になれました。彼にとっての1つの楽しみなんだと思います。
お腹がすいていて、ガッツリ食べたい時にファミレス、ファストフードで、私ならセットでいかにお得なものを選ぶかがポイントです。
セットにならない単品のオムライス(約800円)とステーキ(約1000円)
ステーキと白米をセットにすればプラス150円くらいで済むのに、あえての単品同士なんて、もしかしたら一生しない選択かもしれません。
孤独のグルメの注文もそれに似たものを感じます。値段を気にせずに、食べたいものを食べたいタイミングで注文する。
ちょっとした夢を体験してくれているところにも、魅力が詰まっているのかもしれません。
今日は何を見て過ごそうか…
なんでもない1日を積み重ねて、やりたいことをやる。
何かに熱くなったり、楽しみを見つける。
実は贅沢な日々を送っているのかもしれません。
今年最後ということで、お世話になりました。
読んでいただき、ありがとうございました。