川上弘美さん「あるようなないような」
こんにちは。
私にはわからない。
川上弘美さんのエッセイ「あるようなないような」でドラえもんについて書かれている。
最近私は川上弘美さん一色とまではいかないですが、図書館で7冊借りるとしたら、3冊は川上さんというくらい川上さんブームが起きています。
ちょっとだけ忙しくて、本は読まずに図書館と家を往復していることが多かったですが。
最近クオカード2,000円分を頂きました。
クオカードはたまにもらうことがありますが、100%コンビニで使っていました。
しかしクオカードを使える本屋さんがけっこうあります。
川上弘美さんの「大好きな本」がほしいな。
川上さんの書評はおもしろいです。
「あるようなないような」に川上さんは、好きな本を読みながら酒を飲むと書かれています。
私には理解不能だ。
お酒は飲み物。本は読み物。
私は多くの人がするようにお酒を飲む時はおつまみを食べる。
本を読む時は、中断して飲み物を飲んだり、お腹が空けば何か食べてからまた読書を再開します。
本を読みながらお酒を飲んだことはない。
これも本への愛の深さなのだろうか。
そのレベルまでいけば素敵な書評が書けるのかな。
ドラえもんをお待たせしてしまいましたが、川上さんのドラえもんの見方もおもしろい。
川上さんは若かった頃、のび太くんの怠けぶりと、ドラえもんの過保護ぶりに困惑したそうです。
ですが、若くなくなって困惑せず、ドラえもんをうらやましいと思ったそうです。
のび太くんはできないことがあるのを知っているだけ。できないからといって駄目なわけでもないと知っていると書かれています。
川上さんは若い頃からストーリーをちゃんと考える力があったんだなと感心します。
そして何年も経ってから、またその人物をちゃんと観察している。
私は「のび太くんはのび太くん」「ドラえもんはドラえもん」と深く考えず、ブレないキャラを疑ったことはありません。
だけど私は逆なんだよな。
私は子どもの頃から、のび太くんが羨ましかった。
それは川上さんの言葉をお借りすると、若くなくなった今も変わらない。
ただ、私は若くなくなって思う。
大事な存在であればあるほど失うのは怖い。
お互いがお互いを必要としている。
だけど、ドラえもんはいつかは未来に帰ると思う。それは最初からわかっていたこと。
のび太くんがドラえもんを超える友達に出会うなんてないと思う。
ドラえもんは罪深いと思う。
ドラえもんが人間の女の子で、私がのび太くんなら私は多分一生独身だ。
ドラえもんがどうしても苦手な容姿をしていない限り、しずかちゃんだって敵わないと思う。
のび太くんの夏休みの宿題に絵日記があったら、ドラえもんだらけなんじゃないかな。
ドラえもんがいなくなった後、のび太くんの喪失感が気の毒でならない。
小学4年生という自分の意思で友達を選び、人間関係を築いていく大事な時期にドラえもんという唯一無二の存在が現れてしまうのだから。
人生で一番の友で、その数年後に人生で一番の辛い別れをすることになるかもしれない。
若い方が別れに慣れていないから。
いなくなることなんて、うまく考えられないから。
ドラえもんは羨ましいけど、もし私がのび太くんだったら別れに耐えられず、長く引きずると思う。
のび太くんは、ダメキャラどころか、もしかするとすごく強い人間なのかもしれない。
読んでいただき、ありがとうございました。